− あいおい損保　トップラン −
・保険会社の概要（正式社名：あいおい損害保険株式会社）
現在の社名は、２００１年４月に、当時の千代田火災と大東京火災が合 　併して誕生したものです。 　旧千代田火災にはトヨタ自動車が大株主として参加しており、合併後も 　その形態が継続しているため、トヨタディーラとの結びつきも強いよう 　です。
・商品概要
現在個人向けには、ここでご紹介する「トップラン」の他、従来からの 　商品を統合した「ＩＡＰ」が主力となっています。 　この商品の最大の特徴は「思いやり特約」と称する、対人事故について 　の補償を厚くするもので、特に他社にない考え方としては「対歩行者等 　事故傷害補償保険特約」という、「対歩行者事故の人身損害については 　歩行者の過失を原則として問わず、人身傷害補償保険の支払基準に従っ 　て、対人保険金額内で１００％の補償を行う、というものです。 　この他人身傷害補償保険が支払われる場合や対人事故に対し、「自立支 　援保険金担保特約」が自動付帯されており、リハビリや福祉機器の購入 　費用等を別途に支払うこととしていいます。 　人身傷害補償保険を組み込んでいる一方で、搭乗者傷害保険は基本補償 　とせず、任意付帯とする販売方針が取られており、この点については判 　断が分かれるところです。
		パンフレットと約款
		トップラン (個人総合自動車保険)
基本保険料設定方式		型式別
使　用　目　的		1.日常・レジャー 2.通勤･通学 3.業務
免 許 証 の 色		1.ゴールド以外 2.ゴールド(26歳以上の補償となる場合のみ)
年　 齢　 条　 件		全年齢,21歳以上,26歳以上,30歳以上,35歳以上(5区分)
運 転 者 限 定		家族,夫婦,子供追加,臨時運転者
対人臨時費用		死亡(15万円),3日以上入院(3万円),15日以上入院
対物臨時費用		1万円【任意付帯】
人身傷害補償範囲		対自動車交通事故 【任意付帯：交通傷害事故 ＋ 犯罪被害事故】
搭 乗 者 傷 害		【任意付帯】 日数払型/部位症状別型選択(日数型が基本) 部位症状別は4日以内で終了した場合1万円,5日以上となった場合、部位症状別の金額を支払(入通院1日目で1万円が支払われるわけではない)
車両保険付帯補償	新 車 特 約	あり(再取得諸費用として支払保険金の10%(最低10万円, 最高30万円)を別途支払)
	全損時諸費用	10%(20万円限度)【基本補償組込】
	修理時諸費用	損害額の5%(10万円限度)【基本補償組込】
	代 車 費 用	実損/定額払選択(故障時補償も行う特約あり)【任意付帯】
	遠隔地事故	【任意付帯】 宿泊費用(1名1.5万円) 帰宅費用(1名2万円または3万円) 搬送・引取費用(10万円)
	キャンセル費用	50万円(免責千円または20%の高い方)【任意付帯】
	積 載 動 産	提供なし
弁 護 士 費 用		300万円
他　車　運　転		1.賠償優先払 2.車両保険は自契約か借用車に契約があり、その事故で保険金が支払える場合に、契約内容に準じて支払（対物保険金額限度の実損）
対物超過修理費用		あり(50万円限度)
等級プロテクト		あり(一般、家族、車対車から選択) 【パンフレット記載なし】
身の周り品		提供なし
ロードサービス		車両保険契約がある場合にロードアシスタンスか「クルマと住まいのサービス」から選択
その他の特約		特になし
本来的に自動車保険が補償するべき範囲に絞り、特に対歩行者事故に対して 補償を厚くしている特徴があると言えます。 従来であれば、裁判で争った結果認められるような補償を、一定基準を設け て支払えるようにしたことは、示談交渉の迅速化には役立つと考えられます。 しかしながら、「人身傷害補償保険があれば搭乗者傷害はなくても良い」と いう考え方を基本に取り入れてしまった点については、評価が分かれると思 います。
自動車保険ＢＢＳでも、十分な説明を受けずに、更新時に自動的に外されて いたというようなケースが報告されており、代理店の充分な説明と、契約者 の判断ができる環境が必要かと思います。